大学入試では、なるべく難関大学に進学し将来的に就職活動を有利にしたいと思ったり、なるべく勉強ができる、学力が高いと思われたい、興味のある事を学ぶ為に限られた大学にしかない専門分野を学びたい等々、理由は様々ですが、大学受験に向けて頑張って勉強し一般入試で合格する大学は、なるべく世間からの評価も高い方が嬉しいですよね。ただ、偏差値だけでは難易度に限らず世間がイメージするレベルと乖離してしまう事も多いです。
 今回、関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)と京阪神(京都大学、大阪大学、神戸大学)を比較し地域ごとに出願校と併願時の判断を考えてみました。まずは、関関同立と京阪神の学生について出身地をエリア毎に比較。

出身地01

共通テストの受験者割合と比較する事で当然ですが、近畿地区の人口割合が15%に対してどの大学も割合が多い事が分かります。当然ですが、所在地が近い大学に進学する割合が多いですね。次に近畿エリアの割合ですが、関西大学と関西学院大学は、近畿圏の割合が非常に高い事が分かります。次に近畿圏の各県で比較してみました。

出身地02

特徴的なのは、
・関西大学は、大阪府の出身割合が極めて高い。
・関西学院大学は兵庫県の出身割合が極めて高い。
・京都大学、大阪大学、神戸大学は、大阪、兵庫、京都の順に多い。
要するに上位3府県は、共通テスト受験者が多い(人口が多い)順と同じ。
・同志社、立命館は、大阪府や兵庫県の出身割合も多い。

 基本は、難易度の高い大学ほど自宅から通えなくても進学先に選ぶ場合が多いので同志社や立命館は、京阪神ほどではないものの難易度が高い大学だと言えるでしょうか。世間では、大学の序列で両方に合格した場合にどちらに進学するか?を比較し序列を主張する進学塾や雑誌などもありますが、難易度で考えた序列の上下だけで進学先を判断する訳ではないはずです。仮に難易度の差が小さいなら自宅から通える大学を選択する事だってありますよね?恐らく難易度以外で自宅から通えた方が良いという判断になるのが多いのは単純に人口が多い大阪府の関西大学や兵庫県の関西学院大学ではないでしょうか。また、国立大学の京都、大阪、神戸に関しては、下宿になってしまうとしても学費が安い事と難易度も関関同立より上なので迷いはないでしょう。更に全国的な知名度で考えると例えば、東海地区からの進学だと関西方面の私立大学は、京都府の同志社と立命館は受験するが、大阪府の関西や兵庫県の関西学院は受験しない人多いです。難易度的にも関西、関学が上という訳でもないので関東方面ではなく関西方面で滑り止めの大学を設定する人は、上位の進学校ほど同志社、立命館のみ出願してる場合が多いです。距離が近いだけでなく知名度、難易度、ネームバリューなど理由は様々ですが、名古屋にある南山大学は偏差値的に関関同立より少し下でも愛知県民で自宅から南山大学に通えるなら関関同立よりも南山大学を選ぶ方も多いと聞きます。併願した大学でどちらを選ぶか?という判断は、私立大学に限らず、国立大学なら難易度が低くても学費が安いという理由で選ぶ事も多いので、両方とも合格した場合にどちらを選ぶかという判断は、難易度の序列だけが理由ではないので雑誌などの情報を鵜呑みにしない方が賢明と思いますので気を付けましょう。
 ちなみに個人的なイメージだと関関同立の序列は、同志社≧立命館≧関学>関西です。特に関西大学は、どうしても「本近関(日本大学、近畿大学、関西大学)」のイメージが残っていて難易度的に入りやすい大学の俗称のように扱われていたのを何故か覚えているのは自分がオジサンだからでしょうか。。。また、世界大学ランキングなどでは、立命館>同志社>関学>関西といった感じですね。まあ、ランキングは様々あるので人それぞれ気になる項目のランキングで考えるのが良いと思います。ただ、一般入試で受験される場合は、推薦入試の割合も考慮した方が良いと思います。関関同立だと特に関西学院は推薦入試からの入学割合が多過ぎて偏差値的な価値も微妙に思いつつ特に浪人生は、滑り止めで入学する場合を考えたら避けたくなりますよね。それでも浪人の間に予備校の学費も支払い更に大学で下宿というのも厳しいとなれば、自宅から通える大学優先で考える事もあるでしょう。

・代表的な私立大学の大学群
早慶上理ICU:早稲田、慶応義塾、上智、東京理科、国際基督教(ICU)
GMARCH:学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政
関関同立:関西、関西学院、同志社、立命館
産近甲龍:京都産業、近畿、甲南、龍谷
南愛名中:南山、愛知、名城、中京
日東駒専:日本、東洋、駒沢、専修
成成明学:成蹊、成城、明治学院
(最近は、使われないけど・・・本近関:日本、近畿、関西)

 ちなみに上記の大学群なら、高卒の人を含めた世代全体で考えれば高学歴と言えますが、それでも将来性や大学そのものの世界的な評価を考えるとQS世界大学ランキングやTHE世界大学ランキングなども参考にされると良いように思います。ちなみに大学のランキングを調べるよりも行きたいと思う大学の入試を突破する為の勉強に励む事を第一に考えて、ランキングを調べ過ぎて勉強が疎かにならないよう気を付けましょう。