日本の大学ラインキングは、偏差値や共通テストの点数でランキングされる事が多い印象ですが、最高学府である研究機関としての大学が得ている「科研費」の額でランキングしてみました。
ある意味、科研費の額は、研究の成果や期待が反映されており、人気や立地で影響される偏差値とは異なり、大学そのものの日本への貢献度が反映されているとも言えるように思います。
科研費額でのランキングもある程度は、大学の難易度に比例している結果と言えますが、大学入試では最難関な印象だけど、科研費は少ない大学というのも一定数あり、個人的には、科研費の獲得額が多い大学の方が将来性のある大学という印象です。研究機関として大学が活躍するほど大学の価値も上昇し入試難易度も上昇し、その大学の卒業生の本質的に価値ある学歴という事だと思います。
また、大学に入るまで受験勉強を頑張る人は多いのですが実は入ってからが重要で偏差値の高い大学に進学しようと考えて頑張っても大学は専門的な学問を学び追究するのが本来の姿なので入学後に何を研究し学ぶのかが重要です。大学入試の偏差値よりも科研費の額が多い大学で熱心に研究に取組んだ実績は、学歴だけでなく本質的に価値がある経験だと思います。また、偏差値の割に科研費の額が多い大学は、将来性もあり有望な大学だと思われるのでお得かも知れませんね。
よく私立大学でも早稲田、慶応は別格と言われるように科研費のランキングでも旧帝大に次ぐ額を獲得しています。その後ろに続くのは、上智や理科大ではなく、順天堂、立命館、その後ろに日大や理科大です。MARCH、関関同立での最上位は、立命館大学で社会への貢献度も高く近年、入試偏差値も上昇中ですが、将来性もあるという事だと思いました。各種の世界ランキングでも早慶に続いている私立大学は、理科大や立命館大学なので、世界的な評価と科研費のランキングは近しい評価なのかも知れません。

※科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金/科学研究費補助金)は、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究資金」であり、ピアレビューによる審査を経て、独創的・先駆的な研究に対する助成を行うものです。
(文部科学省のサイトより引用)

科研費(表)国公私

科研費(表)国立

科研費(表)公立
科研費(表)私立

以下は、科研費の金額をグラフ化していますが、10億円以上の大学は、東京大学も含めたグラフでもそれなりの金額を獲得している事が分かりますが、10億円未満だと最上位の旧帝大と比べてとても少額だという事が分かります。
科研費グラフ1

科研費グラフ2

日本の最高学府として大学を考えた時に国公立大学と比べて遜色のない科研費を獲得している私立大学、公立大学は少なく、私立大学だと慶應義塾大学、早稲田大学、順天堂大学、立命館大学、日本大学、東京理科大学、公立大学だと大阪公立大、東京都立大までが科研費10億円以上を獲得という状況です。今回のランキングは、科研費の総額なので大学の規模も大きく関係しますが、あくまで「独創的・先駆的な研究に対する助成」という事なので日本の最高学府としての価値が高いほど科研費を獲得できているという解釈ができるように思います。とりあえず、科研費ランキングが上位の大学は、将来性もあり少子化が進んでも衰退しないでしょう。また、国公立大学なら少子化でも大丈夫そうに思うかも知れませんが、特に公立大学では、科研費も少なく入試難易度も低い大学が散見される為、将来的には統廃合される可能性が高いように感じます。






【大学群】
東京一工:東京、京都、一橋、東工大
早慶:早稲田、慶応
旧帝:大阪、名古屋、東北、九州、北海道
TOCKY:筑波、お茶の水、千葉、神戸、横国
上理:上智、東京理科
GMARCH:学習院、明治、青学、立教、中央、法政
関関同立:関西、関学、同志社、立命館
金岡千広:金沢、岡山、千葉、広島
電農名繊:電気通信、東京農工、京都工芸繊維、名古屋工業
5S:埼玉、静岡、滋賀、信州、新潟
5山:山梨、富山、山口、山形、和歌山
産近甲龍:京産大、近畿、甲南、龍谷
南愛名中:南山、愛知、名城、中京 
日東駒専:日本、東洋、駒沢、専修
(個人的なイメージの偏差値ランク順で上から記載)

大学群の序列SABC