関西の大学群と言えば、「関関同立」「産近甲龍」ですよね。文系の場合は、国公立と私立で学費の差が少ない事もあり地方国公立よりは都市部へ進学する志向が強いので特に関西地区のトップクラスに位置付けられる「関関同立」は、関東圏の「GMARCH」と同様に知名度、人気とも最上級です。その文系の中で割と偏差値が高く難易度が高い傾向になっているのが法学、政治学系です。特に法学部は、社会に出てから役立つ事を学ぶ学部でもあり人気の学部です。但し、法学部は他の文系学部に比べ単位取得に苦労すると言われるだけあり、入学後に苦労する可能性が高いのは悩ましいかも知れません。
 今回、東進衛星予備校の2024年度入試のボーダー偏差値が更新されたので法学系についてボーダー偏差値を整理してみましたが、実際の難易度は偏差値だけで表現できるわけではなく、特に入試科目数が少ない場合だと偏差値が高めになる傾向です。当然ながら、科目が少なければ、それを得意科目としている方が集まり、ボーダー偏差値も上昇傾向になります。東進衛星予備校の場合は、受験方式によって偏差値に差がある場合は、それぞれ記載しているようです。ただ、主要な入試方式ではなく科目数が少ない受験方式は、除外されているようにも見受けられます。

関関同立-表01

産近甲龍-表01

上記の表を分かり易くグラフ化してみました。表の偏差値でも分かりますが、レベルが上がってきたと言われる近畿大学でも、まだ「関関同立」とは差が大きいようです。また、「関関同立」では、レベルが上がってきた立命館大学が同志社大学に肩を並べる状況のようです。

関関同立-図01

産近甲龍-図01

 また、大学進学後に法科大学院を目指す方は、法科大学院が募集停止となっている大学も多いので注意が必要です。偏差値上位の難関大を除けば、ほとんどの大学の法科大学院は募集停止の状況です。人口減少が進んでいる昨今では、一般入試を戦わずに推薦入試で進学先を早々に決めてしまう方が多いと聞きますが、将来的に確実に生き残る大学に進学したいと思うなら、以下略称の大学群など有名大学を卒業しておくのが無難でしょう。自分が卒業した大学が将来、消滅したら残念ですよね。

早慶:早稲田、慶応
上理:上智、東京理科
GMARCH:学習院、明治、青学、立教、中央、法政
関関同立:関西、関西学院、同志社、立命館
産近甲龍:京産大、近畿、甲南、龍谷
南愛名中:南山、愛知、名城、中京
日東駒専:日本、東洋、駒沢、専修
西福APU:西南学院、福岡、立命館アジア太平洋

また、今回は、私立大学に限定してますが、近年はコロナ禍の影響もあり国公立大学の人気が上昇していたようですが、今後は逆に景気が良くなり、私立難関大学の人気が上昇する傾向と思われます。家計に余裕があれば国公立大学に限定しランクを下げるよりは、納得できるレベルの私立大学に進学した方が良いかも知れません。また、東海地区や九州地区など私立大学がそれなりにあっても大都市圏ほど難易度の高い大学がなく「関関同立」への進学が多い傾向も見られます。